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白鬚神社

滋賀県は琵琶湖という日本最大の湖を中心に、豊かな水と自然に恵まれた県です。近江商人の発祥地として知られる滋賀では、品質を重んじる商人文化が菓子作りにも受け継がれています。また「近江の米」「近江牛」など上質な食材の産地でもあり、素材の良さを活かした本格的な和菓子が揃っています。京都・大阪へのアクセスも良く、関西観光の途中で立ち寄る旅行者や、本物の素材を求めるグルメ層に高く評価されています。なかでも全国的に有名な滋賀のおすすめスイーツをご紹介しましょう。

叶匠寿庵

あも

あもは、滋賀の和菓子舗・叶 匠壽庵を代表する棹菓子です。やわらかな羽二重餅を、粒よりの小豆餡でくるんだ、ごくシンプルな構成。だからこそ素材と職人の腕が味を決めます。切り分けて皆で味わうお菓子で、おやつにも食後の一服にもよく合います。

要となるのは、全国収穫量のわずか一%という希少な丹波大納言小豆。皮が薄く口当たりがよく、煮ても腹割れしにくいのが特長で、豆を扱って百五十年という老舗から、手選別を経た良質なものだけを仕入れています。洗って蒸気釜で均一に火を入れ、皮が破れぬようじっくり蒸らしたのち、一晩かけて糖蜜に漬け込んで甘みを含ませる。仕上げは六升の銅釜による手炊きで、その日の豆の状態や気温湿度を見ながら加減し、粒を潰さずつややかな餡に炊き上げます。伝統製法の天然糸寒天がその餡をやさしくまとめ、ほろほろとほどける食感を生みます。

名の「あも」は、宮中に仕えた女性たちが使った女房言葉で餅を指す言葉。日々をやわらかく美しく捉えようとした知恵が宿ります。なお、なめらかな口当たりのこしあん仕立ても揃っており、こちらは和三盆糖を使って上品に仕上げられています。

南洋軒 うばがもちや

うばがもち

「うばがもち」は、なめらかなこしあんで、やわらかなお餅をやさしく包んだあんころ餅です。上には白いんげんあんと山芋を使った白いあんがちょこんと添えられており、これは乳母(うば)が幼君に奉じた乳房をかたどったものと伝えられています。風雅で独特なその姿は、見た目にも愛らしく、ひと口食べれば、上品な甘さのこしあんと、もちもちとしたお餅がやさしく口の中でとけあいます。素朴でありながら奥深い、飽きのこないおいしさが魅力といえるでしょう。

このお菓子には、戦国時代にまでさかのぼる物語が込められています。滅ぼされた武将の遺児を託された乳母が、草津の地で餅をつくって売り、幼君を養育したという逸話です。その誠実な生き方に人々が心を打たれ、「姥が餅」と呼びはやしたのが始まりと伝えられています。かつて東海道随一の宿場町だった草津で、旅人の心を慰めた名物として、広重や北斎の浮世絵にも描かれ、徳川家康をはじめ多くの人々に愛されてきました。

草津産のもち米を使うなど、素材選びにも心を尽くしてつくられています。歴史と物語が息づく草津名物「うばがもち」を、ぜひ一度ご賞味ください。

近江三方庵

近江みたらし餅

みたらし団子といえば串に刺した団子にたれを絡めた姿が浮かびますが、この菓子は発想を逆にし、やわらかな団子生地の中にみたらしのたれを包み込んだ一口サイズのお餅です。串もなく、たれが外にこぼれないので、手や衣類を汚さずに気軽につまめるのが大きな魅力です。

口に入れるともっちりとした団子生地の食感が広がり、噛んだ瞬間にとろりとしたたれがあふれ出します。たれに使うのは滋賀県守山市にある創業百年を超える蔵元の天然醸造醤油で、醤油の香りとコク、砂糖の甘みが響き合う甘じょっぱい味わいが後を引きます。素朴でありながら、ひとつ食べるともうひとつ手が伸びる、そんなおいしさです。

作り手の近江三方庵は近江八幡の和菓子店で、滋賀羽二重糯など地元産の素材を大切にした菓子づくりで知られ、竹の皮に包んだ近江八幡銘菓「でっちようかん」なども手がけています。この近江みたらし餅は第26回全国菓子大博覧会で金賞を受けた実績を持つ看板商品です。

小さな団子が個数入りで箱に詰められ、日保ちも比較的しっかりしているため、近江のお土産や手みやげ、法事や集まりの茶菓子としても選びやすい一品です。

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